「無線LAN機器市場の年間成長率は2003~2008年までの平均で6%」。こうした予測を調査会社のIDCジャパンが2月1日に発表した。同社は、(1)無線LANのアクセス・ポイントと無線LANカードの低価格化、(2)高速データ通信が可能なIEEE802.11g規格の製品が普及することの二つを、市場が成長し続ける要因として挙げる。

 IDCジャパンによると、2003年に売上金額ベースで395億円だった無線LAN機器の市場は2004年に9%増の430億円になる。その後も売上金額は伸び続け、2008年には529億円の市場に成長する。

 ただし、無線LAN機器市場の成長には課題もある。通信内容の盗聴や改ざんといったセキュリティに対する懸念から、無線LANの導入を見送っている企業が少なくないからだ。調査に回答した企業のうち17.9%が「導入する予定がない」とした。

栗原雅=日経コンピュータ