メール・サーバー専用機ベンダーのミラポイント ジャパンは、迷惑メール(スパム)対策の新技術「Mirapoint Rapid Anti-Spam」を、2月中旬に提供開始する。メールを受け取る際に、そのメールがスパムかどうかをインターネット上にあるデータベース「リアルタイムディテクションセンター」に問い合わせる。短時間で大量にばらまかれるスパムであれば、データベースに同じメールに関する問い合わせが多数寄せられるため、スパムであると判定できる。

 Rapid Anti-Spamは、イスラエルのコムタッチ・ソフトウエアが開発した技術のOEM供給を受けたもの。ミラポイントのスパム/ウイルス対策装置「RazorGate」の新OSの一機能として提供する。

 RazorGateはほかにも、メールの「スパムらしさ」をポイント化してスパムかどうかを判定する「Mirapoint AntiSpam」や、1通当たりの宛て先数の制限機能など、いくつかのスパム対策機能を搭載している。メール受け取り時に常にメールの再送を要求することで、再送機能がない単純なスパム配信プログラムによるスパムを防ぐ「MailHurdle」と呼ぶ機能も備える。

 ただ、RazorGateの仕様により、Rapid Anti-SpamはMirapoint AntiSpamと同時に使用することはできない。ユーザーは、ライセンス購入時にどちらのスパム対策機能を使うか判断する。ミラポイントは「スパム検出精度から、Rapid Anti-Spamの利用を推奨する」という。

 RazorGateの既存ユーザーは、無償でOSをバージョンアップできる。ただ、Rapid Anti-Spamを利用するためには別途ライセンスを購入しなくてはならない。価格は1月末時点では未定である。なお、新規に購入する場合のRazorGateの価格は現行と同じで、エントリモデルのRazorGate100が120万~150万程度。こちらもRapid Anti-Spamを利用する場合は、別途ライセンスが必要である。

福田 崇男=日経コンピュータ