ヤフーは、民事再生法を適用していた地図会社のアルプス社から営業譲渡を受けるにあたり、休眠会社化していたブロードキャスト・コムを受け皿とすることを決めた(関連記事)。1月18日、名古屋地方裁判所から正式に許可を受けた。

 元のアルプス社を精算した上で、ブロードキャスト・コムを「アルプス社」に改称する。名古屋市にある旧アルプス社の本社ビルや社員、製品などは新会社が引き継ぐ。これまでに築いたブランドを生かし、「プロアトラス」をはじめとする地図帳、ソフト製品の販売を継続する。

 ブロードキャスト・コムは、動画配信サービスを手掛ける目的で、ソフトバンクと米ブロードキャスト・コム、ヤフーが1999年1月に設立した合弁会社(発表資料)。しかし、既存の事業者であるJストリームとの競合や、企業向け市場の伸び悩みで苦戦した。米本社が米ヤフーに吸収合併されたのに伴い、日本でも2000年3月にヤフーの100%子会社となり、その後は休眠会社化していた。

本間 純=日経コンピュータ