動画配信サービスを手掛けるJストリームは2005年初頭、マクロメディアの動画配信ソフト「Macromedia Flash Communication Server MX」の新版を導入し、アクセス解析サービスを始める。

 マクロメディアのMacromedia Flash Communication Server MXは同社の動画配信技術「Flash Video」を利用しており、同技術の普及を目指したものである。現行バージョンは、動画のアクセス解析機能が弱かった。その点で「Flash Video」は、競合するリアル・ネットワークスの「RealVideo」やマイクロソフトの「Windows Media」に後れを取っていた。

 新版では、従来から備えていたFlashコンテンツ自体へのアクセスの計測に加え、その中に埋め込んだ動画コンテンツのそれぞれへの個別アクセスを把握できるようにした。各動画ファイルへのアクセス数や再生時刻、再生時間などを正確に把握できる。マクロメディアは2005年初頭に提供を開始し、インターネット広告やオンライン教育の分野でFlash Video普及を図る。

 その日本での第一号ユーザーが、Jストリームである。同社は2003年11月から従来版ソフトを使ってFlash Videoの配信サービスを手掛けており、2005年初頭に新版が出荷され次第バージョン・アップする予定である。マクロメディアはこれを足掛かりに、Macromedia Flash Communication Server MXを大規模な配信サービスを手掛けるCDN(Contents Delivery Network)事業者向けに売り込んでいく。

 なお、Flash Videoの特徴は、Webブラウザに組み込んだMacromedia Flashプラグインで再生でき、比較的データが軽量なこと。従来のMacromedia Flashアニメーションと一体感がある動画コンテンツを制作できる(ソニー・コミュニケーションネットワーク(So-net)の例日立製作所の例)。

本間 純=日経コンピュータ