米オラクルは12月13日午前7時(現地時間)、米ピープルソフトを買収することで同社と合意したと発表した。合併の文書は両社の取締役によって承認され、来年1月初旬に買収が完了する。オラクルはピープルソフトの発行済みの全株式を1株当たり26.5ドルで取得。オラクルが支払う買収総額は103億ドルになる見込みである。

 今のところ、両社の日本法人も詳しい情報は持っていないようだ。日本オラクルは「日本法人の方針は現在のところ分からない」(同社広報)としている。一方、日本ピープルソフトも「20時50分に米ピープルソフトのCEO(最高経営責任者)を務めるデイブ・ダフィールド氏から電子メールが来て知ったばかり。日本法人として、どうするかは全く決まっていない」。

 オラクルは11月19日(現地時間)に「ピープルソフトの発行済み株式の約60%を取得する合意を得た」と発表。これに対し、ピープルソフトは11月20日に「オラクルの買収提案の1株24ドルは、当社の価値を正しく反映していない」との声明を出し、オラクルの提案を拒否。1株当たりの株価が買収の争点となっていた。

 今回の合意は、ピープルソフトの1株当たりの取得金額を2.5ドル引き上げたオラクルの提案を、ピープルソフトが受け入れたもの。ピープルソフトは、「慎重に検討した結果、オラクルの新しい提案は、(ピープルソフトの株を1株当たり24ドルで取得するという)10月の提案と比較しても改善しており、当社の株主にとっても当社の価値を正しく反映した提案であると考えている」との声明を出している。

島田 優子=日経コンピュータ