日本オラクルは11月9日、データベース・ソフト「Oracle 9i Database Release 2」以降の製品を対象に、サポート・サービスを延長することを発表した。契約によっては、サポート期間を無期限に延長できる。これまでも延長契約はあったが、最長でも7年ほどだった。

 今回の施策による変更点は大きく2点。一つは通常のサポート契約である「フル・サポート」の期間を5年に統一したこと。これまでは、製品ごとに期間が異なり、3~4年の間でばらつきがあった。もう一つはフル・サポート期間が終了した後に契約できる「延長メンテナンス・サポート(EMS)の期間を最大2年間から無期限に延長可能にしたこと。ただし、フル・サポートの期間終了後2年以内に契約することが条件。

 フル・サポートの内容は、障害があった場合に新規にパッチを作成してもらえるほか、技術的質問に対する回答やバージョンアップ時の移行手順や移行パスの提供を受けることができる。EMSの内容はフル・サポートとほぼ同じだが、新規のパッチ作成を受けることができない。年間のフル・サポート料はライセンス料金の22%。EMSの料金は、EMSを契約する前年度の料金に30%を追加した料金になる。

矢口 竜太郎=日経コンピュータ

11月9日訂正:本文3段落目で、「EMSの内容はフル・サポートとほぼ同じだが、新規のパッチ作成を受けることができない」とあるのは、「新たなメンテナンス・リリースの提供を受けられない」の誤りです。お詫びして訂正します。日本オラクルによれば、「回避策を提供できない障害に対しては、新規のパッチを作成する」とのことです。