ソニー、NTTドコモ、JR東日本が出資するフェリカネットワークスは10月22日、NECや日本ユニシスなどベンダー10社と提携した。「フェリカネットワークス パートナーシッププログラム」の名で、FeliCa搭載の携帯電話を使ったシステム構築のノウハウを持つベンダーを認定。共同で小売りチェーンなどのユーザー企業を開拓する。

 提携ベンダーは、インデックス、NEC、ケイ・ラボラトリー、コネクトテクノロジーズ、スウィング、ソニーブロードバンドソリューション、テックファーム、トッパン・エヌエスダブリュ、日本ユニシス、日立ソフトウェアエンジニアリング。

 FeliCa搭載の携帯電話に対応したポイントカード・システムや電子マネー・システムは、POSなど既存の企業情報システムとの連携が欠かせない。システム構築には、FeliCaと情報システムの両方の知識やノウハウが必要になる。そこでフェリカネットワークスは、小売りチェーンなどを顧客に抱える大手ベンダーと手を組んだ。さらに、携帯電話向けアプリケーション開発に強みを持つインデックスやケイ・ラボラトリーといったベンチャーもパートナーに加えた。

 フェリカネットワークスは、電子マネーなどのサービスを提供する各企業が、FeliCaチップ内のどのメモリー領域を利用できるかを決め、一元管理している。4.5Kバイトと容量が小さなFeliCaチップのメモリーを有効活用して、エンドユーザーがさまざまなアプリケーションを同時に利用できるようにするためだ。認定ベンダーに対しては、メモリー領域の利用ガイドラインを提供するなどして、FeilCaアプリケーションの開発を支援する。

 また、同社はFeliCa専用の認証機能を備えたサーバーから、電子チケットなどのアプリケーションを携帯電話へ配信するサービスも提供している。認定ベンダーに対しては、この配信サーバーの技術情報などを提供する。

本間 純=日経コンピュータ