企業向けオンライン・ストレージ・サービス「Xdrive」を提供するエックスドライブ・ジャパンは11月から、オンライン・ストレージにWindowsの「マイコンピュータ」からアクセスできる機能「デスクトップアプリケーション(DTA)」を加える。通常、オンライン・ストレージはWebブラウザからファイルにアクセスする。大西英智オンラインストレージ事業部営業チームマネージャーは、「DTAは使い勝手が良く、ユーザーからの要望が大きかった」という。

 オンライン・ストレージとは、インターネット経由でファイルを保存、共有可能なネットワーク上にあるディスク・スペースのこと。画像やCADデータといった大容量データを複数ユーザーで共有したい場合などに利用できる。ファイルにアクセスしたり、ダウンロードする際のデータはSSL(セキュア・ソケット・レイヤー)で暗号化されることが多い。

 DTAを使うことで、CドライブやCD-ROMドライブなどと同じようにパソコンのマイコンピュータにあるドライブの一つとして、オンライン・ストレージを設定、利用できる。実は、この機能は米エックスドライブのサービスには今までもあった。だが、今回のDTAにはエックスドライブ・ジャパンが独自に開発した技術を使う。

 その理由について大西マネージャーは、「日本は企業ユーザーが多くセキュリティに対する要望が増えたため、独自にサービスを開発した」と語る。米エックスドライブのユーザーは個人が多く、セキュリティに関する機能改善の要望がなかなか受け入れられなかったようだ。

 例えばXdriveは、特定ユーザーにファイルやフォルダを公開したい場合、そのユーザーにアクセス用のURLをメールで送信してアクセスできるようにする機能を持つ。日本のサービスでは、URLにアクセスできる日数やアクセス回数などを設定できる。ファイルをダウンロードする際に、ユーザーに名前を入力させる機能もある。「いつ誰が何をダウンロードしたかを管理できる」(大西マネージャー)。

 他にも日本独自の機能として、MacOSやネットスケープのユーザーが利用できるようにした。これにより、利用可能なOSはWindows98/Me/NT/2000/XP、MacOS9.2.1となった。同じく利用可能なWebブラウザはインターネット・エクスプローラ5.5/6.0、ネットスケープ7.1である。ただし、DTAはWindowsでのみ利用できる予定。

 Xdriveの料金は利用容量1Gバイトを10ユーザーで使う場合、月額1万4800円から。別途、初期費用として1万7800円必要。

鈴木 孝知=日経コンピュータ