KDDIが携帯電話機「W21SA」の一部ユーザーに対し、通信料を誤請求していた問題で、同社は端末の初期設定が問題だったことを明らかにした。

 このトラブルは、同社が8月に出荷したW21SAユーザーのうち、定額制サービス「ダブル定額」加入者の一部に発生した。ダブル定額加入者の端末は、同サービス専用のサーバーに接続する必要があるが、端末の初期設定の誤りにより、通常のサーバーに接続していた。このため、定額制を適用せずに通常のパケット利用料を課金した。製造元の三洋電機も、出荷時の設定に問題があったことを認めている。

 誤請求の件数は1万8940件、金額は合計で約220万円。KDDIはサーバー側の設定変更でこの問題に対処する。対象ユーザーには、9月利用分の請求額から該当するパケット利用料を割り引くなどの対応を取る。同社は「携帯電話開発時の確認作業強化を図り、再発防止を徹底する」(広報部)としている。

(本間 純=日経コンピュータ)