東日本旅客鉄道(JR東日本)は9月7日、同社の「Suica」を使った電子マネー・サービスを駅以外の場所に広げることを正式に発表した。導入企業はファミリーマート、吉本興業、丸善、大丸百貨店の4社。JR東日本は当初、電子マネーを駅の構内に展開する方針だったが、今回、ソニー系のビットワレットが展開する「Edy」との競合姿勢を鮮明にした。

 ファミリーマートは9月28日午後2時から、大宮・浦和の25店舗と品川の1店舗で、Suicaによる決済を可能する。同社は来年度中に、首都圏と仙台近郊の2500店舗にSuicaを導入する計画である。

 吉本興業は9月10日から、横浜中華街の「よしもとおもしろ水族館」でSuicaによるチケット購入を可能にする。丸善は、9月14日に開店する丸の内本店の書籍売り場やレストランにSuicaを導入する。大丸百貨店は10月13日から、東京店地下の弁当売り場などでSuicaによる決済を可能にする予定である。

 電子マネー対応Suicaの発行枚数は380万枚、利用件数は1日5万件。JR東日本グループが駅構内で展開するコンビニエンス・ストアの「NEWDAYS」、ファーストフード店の「ベッカーズ」や「ベックスコーヒーショップ」では、ほぼ全店に導入を完了した。

本間 純=日経コンピュータ