モバイル関連ソフト・メーカーのアイコンは、無線LANスポットを定期的に検出し、ニュースなどのコンテンツを自動的に受信するPDA(携帯情報端末)向けソフト「BitCharge」を9月2日から無償で提供する。

 BitChargeの特徴は、利用者がPDAを操作しなくても、自動的に無線LANスポットを検出・接続し、ニュースなどのコンテンツを自動取得できる点だ。「ニュースのヘッドラインを受信する程度なら、5~10秒ほど無線LANスポットのエリア内にいればよい。無線LANスポットが設置された駅を通過しているだけで、いつでも最新の情報を閲覧できるようになる」(荒武達男社長)。

 電力消費量を抑えるために、無線LANスポットの検出・接続のために独自技術を開発した。例えば、コンテンツを高速に受信できるレベル以上の電波強度があった場合だけPDA本体を起動するようにしたり、ディスプレイを表示しない状態で無線LANスポットに接続してコンテンツを受信できるようにした。5分ごとに無線LANスポットを検出する場合、連続通信時間が約1時間しかない機種でも約13時間は利用できるという。

 ただし、接続先の無線LANスポットや受信できるコンテンツは限定される。9月2日から無償提供するソフトは、接続先がNTTコミュニケーションズが運営する無線LANスポットのホットスポット、受信できるコンテンツが凸版印刷が運営するビットステーションのみとなる。荒武社長は今後の計画について「状況を見ながら、接続先の無線LANスポットや受信できるコンテンツを増やしていく。無線LANスポット経由で、企業のイントラネットにある在庫情報などを受信するような個別のカスタマイズ案件も手がけていく」と語る。

 BitChargeの動作OSは、マイクロソフトのPocket PC 2002と同2003。Palm版は今年11月に提供する。来春には無線LANを利用できる携帯電話向けにも同ソフトを提供する予定。

目次 康男=日経コンピュータ