NTTアドバンステクノロジ(NTT-AT)は8月20日、実験を目的とした高速電力線搬送通信(PLC)設備の設置許可を総務省関東総合通信局から受け、20日から実証実験を開始すると発表した。

 実験期間は2005年3月までの8カ月間。NTT-ATつくば事業所に実験設備を設置し、PLCによる漏洩電界強度の低減技術の実証実験を行う。

 PLCは家庭やオフィスの電力線を利用して数10Mbpsの高速通信を行う技術。既存の電力線を流用できるため、低コストで高速通信が行えると期待されている。ただ、PLCは2~30MHzの高周波帯を利用するため、漏洩電界が周辺の無線設備に及ぼす影響を抑える技術の確立が不可欠になっている。

 なお同様の実証実験は、NECが7月に開始している。

大森 敏行=日経コンピュータ