楽天は8月19日、今年度の中間決算を発表した。連結売上高は対前年同期比166.1%増の206億2300万円、営業利益は同309.4%増の71億4900万円と、大幅な増収増益を記録した。決算発表会に出席した三木谷浩史社長は「(楽天が買収した)マイトリップ・ネット、DLJディレクトSFG証券などとの統合効果が出てきた」と自信を見せた。 

 第2四半期だけを見ても、売上高が対前年同期比162.9%増の108億3300万円、営業利益が同256.9%増の37億6600万円と絶好調。主力のEC(電子商取引)事業の売上高が対前年同期比79.0%増の47億6700万円と高い成長を見せたほか、旅行予約やチケット販売事業、ポータル・メディア事業も好調に推移した。8月1日に「楽天証券」へと商号を変更した旧DLJディレクトSFG証券は、取引手数料収入を中心とする売上高が35億2900万円になった。

 同社は、買収先企業との顧客データベース統合やポイント交換、「楽天」ブランドへの統一などを通じて、グループ内のシナジー効果を高めていく計画である。旅行予約事業については、買収したマイトリップ・ネット(旅の窓口)を楽天トラベルに合併した上で、今後情報システムをマイトリップ・ネットのものに一元化する。多種多様なサービスを楽天ブランドで統一することで、宣伝広告費用の削減に努める。

本間 純=日経コンピュータ