NECは8月2日、今秋発表するメインフレーム「ACOS-4シリーズ」の次期製品で、インテルの64ビット・プロセサ「Itanium 2」を採用すると発表した。これまで自社開発の独自プロセサを採用していたが、大きく方針を転換した。

 同社はインテル製プロセサを採用する理由として、「汎用プロセサ採用によるコストパフォーマンスの追求や、業界標準アーキテクチャのタイムリな採用、マルチOSサポートによるサーバー統合ニーズへの対応」(伊藤行雄 第一コンピュータ事業本部長)などを挙げる。プロセサはインテルから供給を受けるが、チップセットは自社で開発し、メインフレーム並みの信頼性を確保するとしている。

 次期ACOS-4シリーズでは、OSとしてACOS-4だけでなくWindowsやLinux、UNIX(HP-UX)も同時に稼働できるようにする。競合メーカーの日本IBMは、メインフレーム上でLinuxをエミュレートして稼働させる製品を出荷している。伊藤本部長は「次期ACOS-4は、すべてのOSがエミュレータを介さずに100%ネイティブで動作する。既存のアプリケーションに手を加えずに、新しいプラットフォーム上で利用できる」と優位性を強調した。

目次 康男=日経コンピュータ