トレンドマイクロは、企業向けウイルス対策ソフトの新版「ウイルスバスター コーポレートエディション6.5」を、8月20日から出荷する。シスコシステムズのネットワーク機器と連携してウイルスの侵入を防ぐことができる「NAC(ネットワーク・アドミッション・コントロール)」に対応する点が特徴。ファイアウォール機能、スパイウエア検出機能なども、新たに搭載した。

 NACは、クライアント・パソコンのウイルスのパターン・ファイルやOSの修正プログラムの適用状況に応じて、ネットワークへの接続を制御する技術。シスコシステムズが開発した。社内ネットに接続するパソコンから、ワームやウイルスが広まるのを防ぐ。ウイルスバスター コーポレートエディション6.5を導入したパソコンで、この機能を利用できるようになった。ただし、IDS(侵入検知システム)機能を搭載したシスコ製スイッチ/ルーターが必要である。

 新たに、ファイアウォール機能「エンタープライズクライアントファイアウォール」も搭載した。システム管理者は集中管理ツールを使って、クライアントごとに通信ルールを設定できる。また、一連のパケットのデータ部分を監視し、ウイルスや不正プログラムを検知することも可能になった。

 旧版では対応していなかった、スパイウエア検出機能も実装した。ウイルスとは別に、スパイウエアを検出するためのパターン・ファイルを使う。「すでに約900種類のスパイウエアを検出できる」と、マーケティング本部の小林 伸二プロダクトマネージャーは説明する。

 価格は、クライアント向けを5~24ライセンス購入する場合は1ライセンス当たり7200円。ただし、ライセンスは1年ごとに更新する必要がある。

(福田 崇男=日経コンピュータ)