ソフトバンクBBが提供するIP電話サービス「BBフォン」の発信記録が漏れていたことが、6月18日、明らかになった。警察は、同社の顧客情報漏洩事件で逮捕された容疑者から発信記録と見られる情報を押収。ソフトバンクBBは6月14日、23人65件分の情報について警察から照会依頼を受け、17日、BBフォンの発信記録であることを確認した。

 流出していた発信記録の内容は、「Yahoo! ID」、「発信元電話番号」、「着信先電話番号」、「発信時刻」、「通話時間」、「通話料金」など。新聞報道では「容疑者は約140万件分の通話記録があったと供述しているという」とあったが、この140万件という数については、事実かどうかを警察当局に確認中だという。

 電話の通話記録は、“通信の秘密”に関するプライバシ情報で、憲法で保護されていると同時に、電気通信事業法の第4条で保護を義務付けられている。通信事業者によっては、個人情報よりもさらに高い強度のセキュリティをかけて保護している。ソフトバンクBBの管理体制の甘さが改めて浮き彫りになった。

河井 保博=日経コンピュータ