ネットワーク・インテグレータのネットワールドは5月28日、インストーラ開発ソフトの新版「InstallShield X(テン)日本語版」を6月21日から出荷すると発表した。アプリケーションを開発する際に、インストーラ/アンインストーラ機能を簡単に付与できる。新版では標準モデルの「Professional Edition」と、多言語に対応した「Premier Edition」の2種類のソフトを提供する。

 InstallShieldはインストーラのデファクト・スタンダード(事実上の業界標準)で、開発元は米インストールシールド・ソフトウエア。パソコンでアプリケーションをインストール/アンインストールすると、多くの場合InstallShieldが出てくるのでユーザーにはおなじみのソフトだ。インストールシールド インターナショナル営業業務部のジム・ライアン常務取締役は、「現在、InstallShield を使ったソフトが7億5千万台の機器で使われている」という。

 新版の特徴は、標準でLinuxやUNIXなどさまざまなOS用のインストーラを開発できること。ネットワールドの工藤恵記(しげのり)マーケティング1部1グループ次長は、「旧版ではWindows以外のOSで使うインストーラを開発するには別モジュールが必要だった」と語る。新版で開発可能なアプリケーションの動作OSは、Linux、Mac OS X、OS/400、UNIX(AIX、HP-UX、Solaris)、Windows98/Me/NT/2000/XP/Server 2003。ただし、AIXとOS/400についてはPremierだけが開発可能。

 また、新版ではInstallShieldを使って開発したアプリケーションをアップデートした場合に、アップデート情報をユーザーにインターネット経由で通知し、アップデート・モジュールをダウンロードさせる機能を持つ。Professionalが通知機能を、Premierが通知機能とダウンロード機能を備える。
 
 ユーザーに通知するためのサーバーなどは、インストールシールドがホスティング・サービスとして提供する。ホスティング・サービスの利用料金は5万ユーザーまで無料。なおアップデート機能に特化し、アップデート・モジュールを各ユーザーに自動配信、インストールする機能などを強化した製品「InstallShield Update Service」も別途提供する。

 InstallShield Xの価格はオープンだが、ネットワールドのオンライン・ショップでの価格はProfessionalが22万8000円、Premierが35万円となっている。ただし、「7月31日までは新規購入の場合は2万円引き、アップグレードの場合は1万円引きとなるキャンペーンを実施する」(工藤次長)という。

(鈴木 孝知=日経コンピュータ)