「COBOLで開発したプログラムが老朽化して、そのメンテナンスに悩んでいる企業は多い。こういったプログラムをオープン系のCOBOLに変換するソリューションを提供するベンダーは少なくないが、当社のサービスを使えば、は機能はほとんど変えずにプログラムをオブジェクト指向に変換できる」。

 こう語るのは、インドのシステム・インテグレータであるゼンサー・テクノロジー・リミテッドに勤務する田中克哉ビジネス開発部長。

 ゼンサーは通常のシステム・インテグレーションだけなく、「Solution BluePrint」(SBP)と名付けた独自のフレームワークを利用したレガシー・マイグレーション・サービスに強みを持つ企業だ。同社は、COBOLで開発した既存のプログラムのソースを解析し、UML(統一モデリング言語)の形でビジネスロジックを記述。顧客の要求に応じて、新たにJavaや.NETなどを使ったソース・コードを作成する。

 田中部長は、「単にレガシー・プログラムを解析するだけでなく、ソース・コードの作成までできる総合力が当社の強みだ。さらにインドの企業だから、もちろん日本の企業が同じようなことをするのに比べてコストを抑えることができる」と話す。

 ゼンサーは数年前から日本に進出していたが、今年から日本企業を対象にしたサービスを本格的にスタートさせた。すでに日本でも同社の技術を採用した企業が登場している。同社は、「3年後には日本で10億円の売り上げを目指す」(田中部長)としている。

(中村 建助=日経コンピュータ)