NTTドコモと米ボーイングは4月27日、国際線の機内でのインターネット接続サービスで提携した。無線LANを使うNTTドコモのホットスポット・サービス「Mzone」の利用者は今年8月から、普段使っているユーザーIDとパスワードで、ボーイングの航空機内インターネット接続サービス「Connexion by Boeing」を利用できる。地上のホットスポット同様に、国際線の機内でもWebやメールを利用できるようになる。

 Connexion by Boeingは、航空機に取り付けたアンテナを使って10G~15GHz帯(Ku帯)の無線で衛星と通信し、インターネットに接続するサービス。まずはドイツのルフトハンザ航空の機内で5月から、その後シンガポール航空、スカンジナビア航空、中華航空などで利用できるようになる。

 ただ日本発着便については、現在総務省が電波法施行規則の改正に向けて作業を進めている段階であるため当面は利用できない。日本航空インターナショナル(JAL)と全日本空輸(ANA)は、総務省の作業が終わり認可が下り次第、年内にもConnexion by Boeingを一部の便で提供する意向である。

 Mzoneの利用者は8月から、これらの機内で事前手続きなしでインターネットに接続できる。本来Connexion by Boeingを利用するには、あらかじめボーイングのWebサイトで利用申し込みをしておくか、利用時にクレジット・カード番号などを入力する申し込み手続きが必要。利用料金についても、「NTTドコモがMzoneの料金と併せて代行請求することを予定している。ただ詳細は決まっていない」(NTTドコモ広報部)という。

(福田 崇男=日経コンピュータ)