東日本旅客鉄道(JR東日本)は、ICカード乗車券「Suica」の機能を搭載した携帯電話「モバイルSuica」の導入を正式に決定した。2005年度後半から、駅の自動改札機に携帯電話機をタッチして入場したり、駅構内の店舗で携帯電話の電子マネー機能を使って買い物できるようになる。券売機を使わず、iモードを使って携帯電話に搭載したSuicaにチャージすることも可能だ。NTTドコモ、KDDI、ボーダフォンの3キャリア対応を目指す。

 同社は昨年12月から、NTTドコモの「iモードFeliCaプレビューサービス」に参加し、モバイルSuicaの導入に向けたフィールド試験を進めてきた(関連記事)。NTTドコモが試作したFeliCa内蔵の携帯電話機を使って、JR東日本の社員が自動改札機での読み取り精度などを検証している。

 また、KDDIともSuica搭載の携帯電話を共同開発中である(発表資料)。NTTドコモの端末と異なり、KDDIの端末は差し替え可能なUIMカード(SIMカード)にSuicaの機能を搭載する。端末を買い替えてもデータの移行が容易になる。なお、ボーダフォンへの対応については「検討中の段階」(JR東日本)という。

本間 純=日経コンピュータ

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