「リアルタイム性を要求されるデータ・ウエアハウスの構築が増えるにつれ、Webサービスの重要性は増す」。米NCRのジャック・カーゼラ Teradataディビジョン アプリケーション・ソリューション・ディレクターはこう語る。同社はデータ・ウエアハウスによく使われる、データベース管理システムの「Teradata」の販売を手がけている。

 NCRがWebサービスを重要視する理由は以下の通り。今後はリアルタイム性を要求されるデータや、多量のデータを扱う業務アプリケーションがいっそう増える。すると、それらのアプリケーションからデータを抽出するクライアント・ソフトや、ビジネス・インテリジェント(BI)ツールへの接続が複雑になる。この複雑性を緩和するためにアプリケーション連携の標準であるWebサービスを使うことが有効であるという。

 上記のようなシステム構成を可能にするために、同社では、「Teradata Application Platform(TAP)」と呼ぶTeradataのオプションを用意する。TAPの実態は、ログイン機能、認証機能、データ・アクセス機能などよく使う機能をそろえたアプリケーション・フレームワーク。これらを使うことにより、Webサービスを利用したアプリケーションの構築が容易になる。実行環境はJ2EEのWebアプリケーション・サーバーかマイクロソフトの.NET Frameworkが必要。「TAPはTeradataに同梱して提供する。価格はまだ言えないがTeradataに比べればわずかになる」(ガーゼラ ディレクター)。米国では今夏より出荷を開始する。日本では2カ月ほど遅れることになるという。

(矢口 竜太郎=日経コンピュータ)