東芝、韓国のSKテレコム、トヨタ自動車など74社が出資する衛星放送事業者、モバイル放送は、3月12日に米フロリダ州のケープカナベラル空軍基地から衛星を打ち上げる。今年7月から、日本と韓国で、携帯テレビやカーナビ向けに放送を開始する予定だ。打ち上げは日本時間で午後2時過ぎ。その模様はインターネットで生中継される。

 放送サービスには、通常の衛星放送よりも低い2.6GHzの周波数(Sバンド)を使用。移動中でもクリアな映像と音声を受信できる。チャンネル数は約70。今年7月の放送サービス開始に合わせて、東芝、シャープがモバイル放送に対応した専用の携帯テレビを発売する。他のメーカーから、カーナビに外付けする受信端末も発売される。価格はいずれも5万円台になる見込みである。

携帯電話での受信も想定しており、来年夏をめどに集積度を高めた新型のチップセットを用意して、携帯電話キャリアやメーカーへの売り込みを図る。同時期にPCカード型端末も用意する。

(本間 純=日経コンピュータ)