「当社の“ブレード・パソコン”によって、セキュリティ、設置面積、熱、騒音といった既存のパソコンの抱えるさまざまな問題を解決できる」。こう力説するのは、米クリアキューブのジェームズ・イスベル ストラテジック・アライアンス担当副社長(写真上右)だ。日本では、日本IBM日立システムアンドサービスがクリアキューブのブレード・パソコン・ソリューションを販売・サポートする。

 ブレード・サーバーは、サーバーの構成部品を1個のブレードに搭載し、きょう体に複数のブレードを搭載する。同様にブレード・パソコンも、1個のブレードにプロセサや主記憶、電源、ファン、HDDといったパソコンに必要な構成部品を備えている(写真中)。こうしたブレードをデータセンターに集約し、オフィスに設置する専用端末「C/PORT」(写真下)とネットワークで接続。画面情報を相互にやり取りする。ユーザーはC/PORTに接続したキーボード、モニタ、マウスを利用して、通常のパソコンと同様に操作する。C/Portはファンレスなので、騒音が発生しない。サイズも211×127×32mmと小さく、場所を取らないのも利点だ。

 すでに日本での稼働実績もある。今年1月から、リーマン・ブラザーズ証券が東京の六本木ヒルズにあるオフィスで、同製品を利用しているという。クリアキューブのケネス・ノッツ副社長 兼 シニア・テクノロジスト(写真上左)は、「日本でも必ず受け入れられると信じている。とりわけ、金融、製造、医療、官公庁などに売り込んでいきたい」と意気盛んだ。

広岡 延隆=日経コンピュータ