「開発者がUML(統一モデリング言語)に興味を持っても、ツールの価格が高いためにUMLに触れる機会を得にくい。UMLの良さを理解するチャンスを逃している」。米ボーランド・ソフトウェア開発ツール事業部のジョージ・パオリーニ バイスプレジデント兼ゼネラルマネージャー(写真)は、UMLの新製品を低価格で提供する理由をこう説明する。

 ボーランド日本法人は3月26日、Javaの統合開発環境(IDE)である「JBuilder X Developer」の画面で、UMLを使ったモデリングを可能にする新製品「Together Edition for JBuilder X Developer」を出荷する。

 Together Editionの価格は9万8000円。今年9月15日までのキャンペーン期間中は、すでにJBuilder X Developerを使っているユーザーに対しては、6万8000円で提供する。さらに、Together EditionとJBuilder X Developerをセットにした商品を期間中に、9万8000円で販売する。パオリーニ氏は、「手ごろな価格でUMLツールを使いたいという強い要望を日本の顧客から受けていた。そこで新製品はまず日本に投入する」と、日本市場を重視している姿勢を強調する。

 新製品を利用すれば、開発中のJavaのコードからUMLの図を自動作成したり、UMLの図からJavaのプログラムのスケルトンを生成したりできる。加えてプログラムを書いていくとそれに合わせてUMLの図が変化する「Live Source」機能を備える。

 「Live Sourceを使うと、『プログラムのコードを作成している最中に、そのJavaプログラムの構造をUMLの図で確認する』といった使い方ができる。UMLは開発者の作業を支援する手軽な道具になる」と、ボーランド日本法人マーケティング部の藤井等部長は説明する。

西村 崇=日経コンピュータ