ソフトバンクBBは2月24日、ADSL接続サービス「Yahoo!BB」の会員情報が漏洩した問題について、記者会見を開いた。ソフトバンクの田部康喜(こうき)広報室長(写真)は会見の席上で、「242件の会員情報の漏洩を確認した」と述べた。24日付けの読売新聞夕刊が報じた「470万人分流出」については、「確認していない」という。

 ソフトバンクBBの説明によると、漏洩した会員情報は1月14日に郵送で、同21日に手渡しで、受け取ったという。紙に印刷されていた会員情報をYahoo!BBの会員データベースで確認したところ、242件が会員情報と一致することを確認した。「漏洩したのは、会員の氏名、住所、電話番号、申し込み日、メール・アドレスの5種類。クレジットカード番号や利用履歴といった信用情報は含まれていない」(田部広報室長)。

 漏洩した情報はYahoo!BBが管理していたものだが、流出経路はまだわかっていない。「会員情報データベースへのアクセスは一部の社員にしか許されていないし、1件ずつしか表示できないようになっている」(田部広報室長)。同社では、不正アクセスがなかったかなどを調べているが、「現在のところ痕跡はみつかっていない」(同)としている。

 14日に続き、21日には渉外担当者が「包み」を受け取ったが、同社は中身を確認することなく、警察に提出した。「19日に警察に相談してから捜査が進んでいたため、開封して指紋などが付くと捜査に影響すると考え、そのまま警察に渡した」(田部広報室長)という。「DVDディスクの受け渡しがあった」とする読売新聞の報道には、「DVDディスクの存在は確認していない」(田部広報室長)と述べている。

 ソフトバンクBBは、24日午後10時から再び会見を開く予定。DVDディスクの受け渡しや、記録されていた内容についての説明がされると見られている。

坂口 裕一=日経コンピュータ