日経コンピュータが主催する「第8回 情報システム大賞」の表彰式が2月4日、幕張メッセに隣接するホテルニューオータニ幕張で開催された。受賞した9社・団体の代表者や協力ベンダーなど、合わせて80人あまりが出席し、その栄誉をたたえた。表彰式では、小社代表取締役会長の吉村久夫が各社・団体の代表者に、記念の盾と副賞(グランプリ賞金100万円、部門賞50万円など)の目録を手渡した。

 情報システム大賞は、優れた企業情報システムを発掘し、その成果を広くIT業界全体に知らせることを目的とした表彰制度。「経営改革賞」、「プロジェクトマネジメント賞」、「先進技術賞」、「ネット・ビジネス賞」、「電子政府賞」の5部門賞を選定した。全応募のなかで総合的に最も評価が高いシステム1件を「グランプリ」に選出した。これとは別に、審査委員と日経コンピュータ編集部が特に評価したシステム3件を「特別賞」に選んだ。

 今回、グランプリを受賞したのは、キユーピーの「加工食品メーカーにおけるトレーサビリティ・システム」。食の安全性への問題意識が高まる中で、情報の管理・追跡が難しい加工食品分野での先進的な取り組みが高く評価された。

 経営改革賞は日本生命保険の「ニッセイイントラネット・報告業務作成システム」が受賞した。不定形業務による作業負担を劇的に軽減し、コスト削減や業務効率の向上につなげた点が優れていた。

 プロジェクトマネジメント賞を受賞したのは、福岡銀行と広島銀行の共同プロジェクト「Flight21:共同利用型 銀行基幹システム」。基幹システムの統合という難しいプロジェクトを無事完遂させた手腕が評価された。

 先進技術賞とネット・ビジネス賞には、それぞれ東京ガスの「TG-NET IP電話による内線電話網構築」と、生活協同組合コープこうべの「WEBカタログ」が選ばれた。電子政府賞を受賞したのは、札幌市CRMプロジェクトの「札幌市コールセンターシステム」だった。

 このほか、石川島播磨重工業の「相馬工場固定資産管理システム『KEEP』」、信金中央金庫の「電子手形取引システム」、栃木県足利市でガソリンスタンドを経営する長島東山石油の「ポスナビアタックカードシステム」が、特別賞を受賞した。

 各受賞システムの概要は日経コンピュータのWebページで公開している。各システムの詳細は日経コンピュータ2月23日号に掲載する。

福田 崇男=日経コンピュータ