ノベル日本法人は、Linuxディストリビューション「SUSE Linux」を日本でも順次、販売する予定であることを明らかにした。米ノベルは2003年11月にSUSE Linuxの開発元である独スーゼ・リナックスの買収を発表し、1月13日に買収が完了したと発表している。ノベルはすでに米国では2003年12月中旬からSUSE Linuxを販売している。

 現在、ノベル日本法人はSUSE Linuxの販売体制やサポート体制をどうするか検討中だ。これらは2月中旬頃に固まる見込みだという。

 気になるのはターボリナックスとの関係である。スーゼは、米ザSCOグループ、ブラジルのコネクティバ、日本のターボリナックスと共同でエンタープライズ向けの統一ディストリビューション「UnitedLinux」を開発しており、各社がこれを自社ブランドで販売している。実際にはUnitedLinuxはSUSE Linuxを基に開発されている。

 UnitedLinuxは、構成企業の1社であるSCOがLinux陣営に反旗を翻したため、現在は空中分解に等しい状況に陥っている。そこで、ターボリナックスは「スーゼと直接、協業することを検討している」(同社)という。ターボリナックスとノベル日本法人の関係がどうなるかは現在、両社で話し合っている。ノベル日本法人のSUSE Linuxに関する体制が固まる2月中旬頃には、何らかの結論が出る見通しだ。

大森 敏行=日経コンピュータ