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「新技術が登場してもベテランは自信を失うな」

2004/01/23

 「最近、年寄り(ベテラン技術者)が『Javaやオブジェクト指向言語といった新技術の登場で、これまで蓄積してきたスキルは通用しないのではないか』と自信を失っている。それは間違いだ」。システム・コンサルティング会社、システムコーディネートの山谷茂代表取締役はこう指摘する。

 30年以上、企業システムの開発に携わってきた山谷代表取締役は現在、コンサルティング業務のかたわら、産業能率大学や跡見学園女子大学で、データベースやソフトウエア工学の講師を務めている。「新技術がでてきたときに注意したいのは、何が新しくて何が変化していないところかを見極めること。変化していない部分は今でも通用するものばかりだ」と、山谷氏は指摘する。

 山谷氏が変化しない部分として強調するのは、データ中心アプローチを使って業務やシステムを分析/設計することである。「小さなシステムならばデータ中心で分析しなくても問題はないかもしれない。だが、新システムを開発するごとにデータベースをいちいち設計していけば、同じデータを複数システムが別々に管理するようになる。これでは保守性が悪くなる」(山谷氏)。「特にシステムの再構築、企業合併時のシステム統合、ERPパッケージの導入といったプロジェクトは、データ中心で分析/設計を進めなければうまくいかない」と続ける。

 このほか、(1)ユーザーとコミュニケーションを取って要求定義を固めていく過程や成果物、(2)アプリケーションの構造をなるべくシンプルにして設計すること、(3)システム稼働時の性能を向上させる技術を、山谷氏は「変わらない部分」の例として挙げる。

 「最近、この“変わらない部分”を身につけていない開発者が増えてきた。そんな開発者に限って、川底のほんの小さなくぼみに足をとられたといった、それほど深刻でない事態に直面しても、おぼれそうだと言わんばかりに慌てふためいている」と山谷氏は厳しく指摘する。「そのような開発現場でベテランのスキルを生かすべきだ」(山谷氏)。

 「ベテラン技術者にエールを送りたい」と語る山谷代表取締役は昨年9月、ベテラン技術者とともに「システムコーディネート研究会」を立ち上げた。平均年齢は50歳代という会だが、経営改革からシステム導入の方法論、下請け法の改正など、会員が関心を持つテーマについて毎月1回、討論している。

西村 崇=日経コンピュータ

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