日本オラクルの次期主力製品である、Oracle 10gの国内出荷が、当初予定の今年1月29日から遅れることが明らかになった。データベースのOracle Database 10gは4月以降に、Webアプリケーション・サーバーのOracle Application Server 10gは2月下旬に出荷がずれ込むとみられる。AIX版、HP-UX版、Solaris版、Linux版のデータベースは同時期に出荷される予定だが、Windows版については別のスケジュールになりそうだ。

 主力製品の出荷遅れに対して、日本オラクルは、「出荷が予定より遅れることは申し訳ない。製品を開発している米本社が、最終的な製品の品質向上のために出荷日を遅らせることを決定した。これに伴って日本での出荷予定日が変わることになった」と説明する。

 同社の業績に対する影響については、「データベースやアプリケーション・サーバーは、出荷直後ではなく、しばらくしてから売り上げが増える傾向がある。今回の出荷の遅れが大きく業績に影響することはないのではないか」という。

 今回の出荷遅れに対して、ある日本オラクルの販売パートナーは、「多くの日本オラクルのパートナーは3月に年度末を迎える。企業のIT投資は相変わらず厳しく、データベースを売るのは簡単でない。今から3月末までは、少しでもデータベース関連の売り上げを増やしたい時期だ。年度末までに細かな説明の必要な新製品を売るのは簡単ではない。ある面では出荷が遅れてほっとした部分もある。」としている。

(中村 建助=日経コンピュータ)