ICタグを使った“手ぶら旅行”の実験が3月1日から成田空港で始まる。ICタグを取り付けた手荷物を自宅で宅配業者に預ければ、自動的に搭乗便に積み込まれる。材質や形状が異なる手荷物に付けたICタグが読み書きできるかや、複数の企業間で情報を引き継げるかを検証する。

 今回の実証実験は国土交通省が「e-エアポート構想」の名称で推進している空港の情報化プロジェクトの一つ。新東京国際空港公団や日本航空(JAL)、全日本空輸(ANA)などが参加する団体「ASTREC(アストレック:次世代空港システム技術研究組合)」が、成田空港で実施する。

 実験にはJAL、ANAのほか、成田空港までの配送を担当する佐川急便と福山通運や、空港内の配送を担当する空港宅配業者のJALエイビーシーと新東京旅客サービスなどが参加する。ASTREC参加のNTTデータやオムロン、デンソーウェーブといったベンダー20社超がシステム構築や機材提供(ICタグやリーダー/ライター)で協力する。

(栗原 雅=日経コンピュータ)