第一生命保険は、2005年をメドに導入する次期保険業務システムで、業務用ブラウザを採用する。保険業務システムは、営業職員が主に利用し、保険契約の登録や照会などを行うもの。現在はメインフレームを中心としたクライアント/サーバー方式で、営業職員や内勤の職員が使う5万9000台のパソコンを接続している。

 次期システムでは、Webベースのシステムに切り替える。ただし通常のWebブラウザでは、従来と同等の操作性を確保できないため、アクシスソフトが開発・販売する業務用ブラウザ「Biz/Browser」を利用する。「画面制御の機能、開発性、移行のしやすさ、サポート体制、製品の継続性などを調査したうえで、採用を決めた」(第一生命保険の朝比奈洋IT企画部長チーフテクノロジーオフィサー)という。

 メインフレームを置くセンターと全国の支社・支部との接続形態は、ATM専用線とフレーム・リレーを組み合わせた現行のネットワークから、広域イーサネットとADSLを組み合わせたものに切り替える。従来より回線速度を高速にして、支社・支部に配置していたファイル・サーバーをセンターに集約する。これにより運用コストの削減を狙う。支社・支部には、無線LANを導入して、レイアウト変更時の配線作業にかかる費用も削減できるようにする。

坂口 裕一=日経コンピュータ