KDDIは12月12日、光ファイバとIP通信を使った映像配信サービス「光プラスTV」を開始した。光プラスTVは、ケーブル・テレビやCS放送などで提供されているテレビ番組と、ビデオ・オン・デマンド方式の映画を視聴できるサービス。10月に同社がサービスを開始した「光プラス」シリーズの一つである。

 同社の片岡浩一ブロードバンド・コンシューマ事業本部ブロードバンド企画部長は、「IP通信でも、DVD並みの高い画質が実現できる」と自信満々だ。

 ただし利用者は、光プラスTV単独での契約はできない。既にKDDIがサービスを開始しているIP電話サービスの「光プラス電話」、インターネット接続サービスの「光プラスネット」と組み合わせて利用する必要がある。

 利用料金は、IP電話サービスと組み合わせて利用する場合で月額4480円から。インターネット接続サービスを組み合わせて使う場合で月額5900円から。IP電話、インターネット接続、光プラスTVの3つを契約した場合は月額6550円からとなっている。この料金でテレビ番組を25チャンネルと、ビデオを3本まで視聴できる。4本目以降は1本当たり100~500円の追加料金がかかる。通信カラオケ・サービスや携帯電話と組み合わせたサービスなども併せて提供する。

 光プラスは現在、政令指定都市を中心とした全国の主要都市にある16世帯以上のマンションがサービス提供の対象である。「毎月数百棟のマンションで、光プラスを導入してもらっている」(片岡部長)。16世帯未満のマンションや一戸建て住宅への本格的なサービス提供は2005年以降になる予定。

 片岡部長は、「将来、視聴ユーザーが増えて通信量が増大したとしても、画質が乱れないように充分な設備と技術を用意している。当然、負荷をかけた試験も実施した」としている。

(鈴木 孝知=日経コンピュータ)