メール・サーバー・ソフト・ベンダーのセンドメール日本法人は、迷惑メール対策ソフト「Sendmail Mailstream Anti-spam Solution 2.0」を12月9日に出荷した。3段階のチェック機能で、ユーザーのパソコンに迷惑メールが届くのを防ぐのが特徴である。

 まず第1段階は、迷惑メール送信元としてブラックリストに掲載されたアドレスから送信されていないか、送信元のドメイン名がDNS(ドメイン・ネーム・システム)に登録された正しいドメインかどうか、などを監視する。設定しておけば、ルールに反するメールの受け取りを拒否できる。
 
 第2段階は、メールの本文を解析して、迷惑メールである確率を算出する。解析には、米国のアンチスパム・ベンダーCloudmarkのエンジン・ソフトを採用した。「約40種類のエンジンを評価した上で、処理性能と精度のバランスが良いものを選んだ」(センドメール日本法人の小島國照社長)。解析のベースになる迷惑メールの定義情報は、6週間ごとに更新される。

 第3段階は、ユーザーの個別設定で迷惑メールの受信を制御できる。例えば、第2段階で算出した“迷惑メール率”をもとに、メール・サーバー内の専用のフォルダに振り分けたり、消去したりする。このほか、無条件で受け取るアドレスのリストや、必ず受信を拒否するアドレスのリストもユーザー別に設定できる。

 センドメールのAnti-spamは、今回の2.0版が日本初上陸となる。動作OSはLinuxとSolaris。NECソフトや日立ソフトウェアエンジニアリングなどを通じて販売する。価格は100ユーザーで40~50万円程度。

(坂口 裕一=日経コンピュータ)