ソフト・ベンダーのクリアスウィフトは、来年6月をメドに迷惑メール対策用ソフトの新製品を出荷する。迷惑メールかどうかの判定に利用する定義を、ユーザーごとに設定できるのが特徴。こうした製品は珍しい。

 新製品は、フィルタリング機能を持つ電子メール・サーバー・ソフト「CS MAILsweeper for SMTP」のアドオン・ソフトとして動作する。迷惑メールかどうか判定が難しいものについて、表題部分に「迷惑メールの可能性あり」と追記し、本文には「今後、このメールは受け取らない」、「迷惑メールではない」といったリンク表示を自動的に追記する。

 ユーザーがメールを読んだ後に、どちらかのリンクをクリックすると、そのメールの送信者アドレスやドメイン名などを抽出して、メール・サーバーにある迷惑メールを判定する定義ファイルを自動で書き替えることができる。

 こうした操作を繰り返すことにより、「迷惑メールだと判定する精度が高まるうえ、必要なメールを迷惑メールだと誤って判定することも少なくなる」と、クリアスウィフトの宮本哲也シニアマーケティングマネージャーは説明する。

 現状では、サーバーの管理者が会社全体や部署単位で、迷惑メールの定義を設定しているため、「迷惑メールの可能性あり」と判定されるメールが多くなる問題がある。

(坂口 裕一=日経コンピュータ)