三重県最大手の地方銀行である百五銀行は2007年をメドに、勘定系システムの全面オープン化に踏み切る。日本ユニシスが開発中のオープン勘定系パッケージを使い、日本ユニシスの大型IAサーバー「ES7000」とマイクロソフトのサーバー用OS「Windows Server」の組み合わせで、勘定系システムを動かすと見られる。日本ユニシスのオープン勘定系パッケージの採用を正式に決めたのは百五銀行が初めて。

 百五銀行は現在、日本ユニシスのメインフレームで勘定系システムを動かしている。アプリケーションとして、日本ユニシスと百五銀行、和歌山県の紀陽銀行が共同開発した勘定系パッケージ「TRITON」を使っている。新たに採用するオープン勘定系パッケージは、TRITONの後継版に相当するもので、百五銀行が第1号ユーザーとなる。

 地銀の勘定系オープン化を巡っては、今年10月に日本IBMと日立製作所がUNIXやLinuxを使ったオープン製品を発表したばかり。これに先駆けNECは今年5月、UNIXサーバーによる勘定系システム「BankingWeb21」を完成。東京都の八千代銀行が第1号ユーザーとして稼働させている。

大和田 尚孝=日経コンピュータ