システム・インテグレータのインフォコムを中心としたベンダー7社が「次世代ERPコンソーシアム」を設立し、ERPパッケージ(統合業務パッケージ)の開発・販売に共同で乗り出す。マイクロソフトの.NETを基盤とし、主にWebブラウザから利用する新ERPパッケージを開発する。

 コンソーシアムには、インフォコム、ウチダユニコムオリンパスシステムズジェイアール東日本情報システムニチメンコンピュータシステムズ日商エレクトロニクスが参加を正式決定。ITエンジニアリングも近いうちに参加する予定。コンソーシアムのメンバーは、開発するERPパッケージの販売および改変の権利を持つ。

 コンソーシアムの運営は10月1日に設立したインフォベックが担当する。「コンソーシアムは、今後もユーザー系システム・ベンダーを中心に参加を募る。最終的には10社程度まで増やす」(インフォベックの三浦進社長)という。

 パッケージの開発には1年ほど前に着手していた。2004年5月に会計、債権債務、販売、調達、在庫の各モジュールを出荷し、9月に人事・給与、資産、経費のモジュールを出荷する予定だ。製品名と価格は未定。「競合製品は、オービックのOBiC7、住商情報システムのProActive、富士通のGLOVIAなど。主に年商50億~1000億円の中堅企業に売り込みたい」(三浦社長)。「2004年に30億円の売り上げを達成したい。2008年には中堅企業向けERP市場のシェア20%、300億円の獲得を目指す」(同)と意気込む。

(広岡 延隆=日経コンピュータ)