日本IBMの岡村正司サービス事業流通ソリューション・センター ICP・エグゼクティブ・プログラム・マネジャー
写真1●日本IBMの岡村氏
 
 「システム開発ほど、開発者のモラルが生産性に影響を与えるプロジェクトはない。プロジェクト・マネジャがメンバーに対して細かく気を遣えれば、開発生産性は大きく向上する」。日本IBMの岡村正司サービス事業流通ソリューション・センター ICP・エグゼクティブ・プログラム・マネジャー(写真上)はこう語る。

 岡村氏は数々の大規模プロジェクトを手掛け、成功させてきた日本でも有数のプロジェクト・マネジャである。先の発言は、10月9日に開催された「日経コンピュータフォーラム2003」のパネル・ディスカッションでのものだ。

写真2●広島銀行の赤嶺英機執行役員システム部長
写真2●広島銀行の赤嶺氏
 今年1月に、広島銀行と福岡銀行のシステム共同化プロジェクトを成功させた広島銀行の赤嶺英機執行役員システム部長(写真下)も、「プロジェクト中に一番気を遣ったのは、福岡銀行とベンダーを含むプロジェクト・メンバーとのコミュニケーション」という。

 赤嶺部長は、「あるサブ・プロジェクトで進捗が非常に悪くなり、開発メンバーから脱落者が出そうになったことがあった。原因を調べてみたら、そのサブ・プロジェクトのリーダーがメンバーに対する気遣いができていなかったためだとわかった」というエピソードで気遣いの重要性を強調した。

(鈴木 孝知=日経コンピュータ)