スクウェア・エニックスは、NTTドコモが来年初頭に発売する携帯電話機「FOMA」の次期モデル向けに、同社の代表的ゲーム・タイトルを移植する。「ドラゴンクエスト(写真)」「ファイナルファンタジー」の第1作目をそれぞれ、携帯電話機の発売と同時に提供開始する予定である。9月25日の発表会に出席したスクウェア・エニックスの和田洋一社長は、「携帯電話向けコンテンツ市場参入への開戦宣言だ」と語った。

 両タイトルは、それぞれシリーズ累計3000万本、4500万本を誇る“お化け”ソフト。NTTドコモとしても、FOMAの豊かな表現力を生かすコンテンツを投入することで、現在は約90万件の契約数を増やしたい考えだ。次期FOMAはQVGA(320×200画素)の高精細画面を標準搭載するほか、Javaアプリケーションのメモリー容量も大幅に拡大する見通し。既存のiモードのコンテンツをほとんど利用できる上、通話時間や重量の面でも従来のPDC方式の携帯電話機と変わらない性能を実現するという。

 両タイトルは当初、任天堂のファミリーコンピュータ向けに発売されたもの。しかし、発表会で公開された試作版を見た限り、画像の解像度はオリジナル版よりも高く、美しい印象である。

本間 純=日経コンピュータ