ノベルは、8月6日からクライアント管理ソフトなど既存5製品を統合した割安なスイート製品の出荷を開始すると発表した。「個別に5製品を購入する場合に比べて約半額にする。個別に5製品を購入した場合、ユーザー当たりのライセンス料は約4万円になるが、スイートでは1万8000円だ」とマーケティング本部の伊藤由規副本部長は話す。同時にスイート製品を構成する製品の機能を強化する。ただし、個別の製品販売も継続する。

 スイート製品の名称は「ZENworks 6 Suite」。クライアント管理ソフトの「ZENworks for Desktops」、サーバー管理ソフトの「ZENworks for Servers」、PDA管理ソフトの「ZENworks for Handhelds」ファイル管理ソフトの「Novell iFolder」、ポータル構築ソフトの「exteNd Director Standard Edition」を含む。

 ZENworks 6 Suiteの一番の売り物は、ディレクトリ・サービスと連携したクライアント管理ができること。部署や職位の変更に応じて、クライアント・パソコンで利用するソフトを自動で配布/削除することができる。例えば、営業部からマーケティング部に異動した社員がいたとする。あらかじめ部署ごとに利用できるクライアント・ソフトをZENworksに定義しておけば、ディレクトリ上で所属を変更するだけで、異動によって不必要になったクライアント・ソフトを自動的に削除できる。ZENworks 6 Suiteの全製品は、「Novell eDirectory」のほか、マイクロソフトの「Active Directory」の二つのディレクトリ・サービス製品と連携することが可能だ。

 このほか、ZENworks 6 Suiteのすべての製品でインターネットを経由したサーバー/クライアント管理、遠隔操作、ソフト配布ができるようになる。ただし、インターネットを介した管理のためには、ZENworksが動作するサーバーとは別にWebサーバーを構築する必要がある。ZENworksのサーバーのセキュリティを守るのと、ファイアウオールの設定を変えずに済ませるためだ。

 動作OSはNetWare5/6、WindowsNT/2000、管理対象のパソコンのOSはWindows98/NT/2000/XP。管理対象のサーバーのOSはLinux、NetWare5/6、Solaris8、Windows2000/NT。

(矢口 竜太郎=日経コンピュータ)