日本IBMがこのほど、同社製メインフレームやサーバーなどのハードウエア・ユーザーに対してハード稼働環境の「上限温度」の目安を発表したことが明らかになった。今夏の電力供給問題への対策の一環として、情報を提供したもの。日本IBMは従来、設計基準をもとに設定した「推奨温度」だけを公表していた。
 
 日本IBMの発表資料によれば、zSeries、iSeries、pSeries、xSeries、AS/400といったハードウエアの上限温度は28度。ストレージ装置の上限温度は25度。ちなみに、それぞれの機器の推奨温度は22度である。プリンタに関しては、「上限温度は推奨温度と同じ」としており、機種によって16度から29度まで幅がある。
 
 同社はまた、「今年の夏に限っては、上限温度内の環境で起きたハードウエア障害についても保守サービスを実施する」としている。原子力発電所の稼働停止に伴い、首都圏ではこの夏、電力不足による停電の可能性が指摘されている。

鈴木 孝知=日経コンピュータ