住商情報システム(SCS)は7月7日、Javaで全面的に開発したERPパッケージ(統合業務パッケージ)を来年5月に出荷すると発表した。既存のERPパッケージ「ProActive」とは別シリーズの製品とする。製品名や価格は未定。

 ProActiveは会計、人事・給与、購買管理、在庫管理などの業務モジュールを備えた中堅企業向けERPパッケージ。1993年に出荷を開始し、現在国内2500社で導入実績がある。新ERPパッケージ投入後も、ProActiveは継続して販売する。

 新ERPパッケージの特徴は、サーバー向けJava仕様「J2EE」に完全準拠した新たな開発・実行環境「Victoread」を搭載すること。ProActiveに比べて、「プロセスの変更に伴うシステムの機能追加・変更が容易になり、システム運用コストを削減できる」(SCS)というメリットがある。

 Victoreadは、業務プロセス分析・設計ツール(既存製品の「Mind-Designer」や「Data-INTIMATE」)、独自の開発支援ツールなどを備えている。業務アプリケーションについては基本的に、導入実績のあるProActiveの機能を流用する。

 SCSは新ERPパッケージの投入後に、ProActiveから新ERPパッケージに移行するための専用サービスを提供する計画である。

戸川 尚樹=日経コンピュータ