米オラクルは6月6日(米国現地時間)、ERPパッケージ(統合業務パッケージ)・ベンダー大手の米ピープルソフトを買収する計画であると発表した。買収額は1株あたり16米ドルで、総額51億ドルの予定。

 ピープルソフトは6月2日(同)に、中堅ERPパッケージ・ベンダーのJDエドワーズを買収することを発表済み。オラクルのERP関連売り上げとピープルソフト、JDエドワーズの売り上げを加えると、ほぼ55億ドルに上る。業界トップの独SAP(2002年12月期売上高は約74億ユーロ=約86億ドル)には達しないが、差は大きく縮まることになる。

 6月3日(オランダ現地時間)には、中堅ERPパッケージ・ベンダーであるオランダのバーンが、米国の大手投資会社「ジェネラル・アトランティック・パートナーズ」と私設投資会社「サーベラス・キャピタル・マネジメント」からなる投資グループに買収されることが発表された(本誌Webニュースで既報)。わずか1週間足らずで、ERPパッケージ業界は大きく様変わりすることになる。

 同社のニュースリリースによれば、オラクルはピープルソフト製品のサポートは継続するものの、新規顧客向けに積極的に売り込むことはしない考え。ピープルソフト製品の機能を、オラクルの「Oracle eBusiness Suite」の将来版に追加していくという。

松浦 龍夫=日経コンピュータ