調査会社のIDC Japanは6月3日、今年第1四半期(1~3月)の国内サーバー市場の調査結果を発表した。出荷実績は2270億円で、対前年同期比17.0%減と大きな落ち込み。4期(四半期)連続のマイナス成長となる。

 しかし、比較対象となった2002年第1四半期の出荷実績には、NECが政府に納入した世界最大規模のスーバーコンピュータ「地球シミュレータ」が含まれている。この影響を差し引くと実質的には6.1%減である。IDC Japanは「(前回調査に当たる)2002年第4四半期が前年同期比マイナス18.9%だったことを考えると、明るい兆しとして評価できる。ただし、回復基調に転じたと判断するのは早計」としている。

 低迷が続くサーバー市場の中では、x86系プロセサを採用した、いわゆるIAサーバーの出荷は比較的堅調である。低価格化により出荷額は対前年同期比1.6%減となったものの、台数は12万1000台で1.5%増だった。

 サーバー市場全体でのメーカー別シェアは、富士通26.6%、日本IBM 15.8%、日立製作所14.2%、NEC13.8%、日本ヒューレット・パッカード12.4%となった。

(本間 純=日経コンピュータ)