日本IBMは4月22日、企業内の文書(ドキュメント)を一元管理するサーバー・ソフトの新版「IBM DB2 Content Manager(DB2 CM)V8.2」を発売した。価格は382万7000円(1サーバー、1クライアント)から。出荷開始は5月16日。従来版V8.1との違いは、(1)データベース・サーバーとDB2 CMサーバーを二重化できるようにした、(2)遠く離れたDB2 CMサーバーと近距離のDB2 CMサーバーがある場合に、近いサーバーにキャッシュ(一時的な記憶領域)を作って、短時間に文書を呼び出せるようにした、など。

 DB2 CMは、社内の複数サーバーに分散している文書を収集し、インデックスを作成して利用を容易にする。収集対象になるサーバー・ソフトは、従来は同社のロータス ドミノ、マイクロソフトのExchange Server、SAPジャパンのR/3だった。V8.2では日本シーベルや、日本ピープルソフトの製品からも文書を収集できる。テキストだけでなく、画像、電子メール、Webコンテンツ、音声、ファクシミリ、動画像なども収集、管理が可能。収集した文書は、Windowsのエクスプローラ風の画面で文書を一覧表示させたり、複数ユーザー間で文書を回覧/承認する「ワークフロー機能」で利用できる。

 日本IBMでDB2関連製品を統括する安田誠データマネジメント・ソリューション事業部長は「コンテンツ管理を目的としたDB2の導入は、日本ではまだ多くないが、世界的には大きく伸びている。企業情報ポータルの構築にはこういう仕組みが重要だ」と、製品の意義を強調した。

(金子 寛人=日経コンピュータ)