米SSAのコックスリー氏 「当社は不況に負けず好調だ。確実に顧客を獲得している」。ERPパッケージ(統合業務パッケージ)「BPCS」を手がける米SSA グローバル テクノロジーズ(SSA)のグレイム・コックスリー エグゼクティブ・バイス・プレジデントは、こう断言する。現在SSAの顧客企業数は約1万社。昨年4月の段階では6500社だった。

 日本市場について同氏は「日本は全売上高の約10%を稼いでおり、当社にとって5本の指に入る大事な市場だ。しかしまだまだ当社製品が入り込む余地がある。2004年末までに売り上げと利益の両方を倍増させたい」と語る。

 今月中に出荷するERPパッケージ新版「BPCS Version8.2」では、日本の顧客企業のコスト負担を軽減するのが特徴。日本の多くの製造業ユーザーが必要とする「ジャパンパック」というソフト群を「新版では追加料金なしの標準機能として組み込んだ」(コックスリー氏)。従来ジャパンパックは、BPCSとは別製品として販売していた。

 さらに新版は導入企業の運用コストの軽減を図るため、インターネット対応を進めた。「新版は専用ソフトをクライアントに組み込まなくても、Webブラウザさえあれば、おおかたの業務モジュールが利用できる。従来版はこの点が完璧ではなかった」(コックスリー氏)という。これにより顧客企業はバージョンアップ時の手間や費用を軽減できる。

(戸川 尚樹=日経コンピュータ)