アクシスソフトとエム・アール・オー(本社東京、丸尾義勝社長)は4月1日、マイクロソフトのVisual Basic(VB)で作成したクライアント/サーバー型のシステムを、Webシステムに変換するサービスを始めた。サービス名称は「Bizコンバージョンサービス for Microsoft Visual Basic」。同サービスを利用すると、VB資産を元にWebシステムを構築できる。変換の対象となるVBのバージョンは4.0から6.0。最新のVB .NET(VB7.0)は対象外である。

 このサービスでは、VBで作ったクライアント・ソフトを、変換ツールを使ってアクシスソフトの独自形式のファイル(CRSファイル)に変換し、それをWebサーバーに格納する。Webサーバー・ソフトはマイクロソフトのInternet Information Services(IIS)かオープンソース・ソフトのApacheを使う。CRSファイルは、同社の開発ツール「Biz/Designer」で編集可能である。

 利用者は、アクシスソフトが開発・販売するブラウザ「Biz/Browser」でWebサーバーにアクセスする。Biz/Browserは最初にCRSファイルから画面デザインやファンクション・キーへの機能割り当てといった情報をダウンロードして利用者のパソコンにキャッシュする。以後のアクセスでは前回からの差分だけをダウンロードして表示するので、応答速度が優れたものになるという。

 Bizコンバージョンサービスの料金は、1画面(または1帳票)につき2万円。アクシスソフトは今年8月をメドに、同サービスに使う変換ツールを外販することも考えている。同ツールをユーザー企業だけでなく、インテグレータやソフトハウスにも売り込む構えだ。

(矢口 竜太郎=日経コンピュータ)

【訂正】 上記の記事について公開後にアクシスソフトから指摘があり、第3段落にあった「Biz/Browserは、ほかのブラウザと同じように、HTMLで記述されたWebサイトの閲覧にも利用できる」という文を削除しました。Biz/Browserは業務アプリケーションを利用するための専用ブラウザです。