ICタグ関連の民間企業団体「ICタグ技術協力企業コンソーシアム」が3月19日、正式に発足した。同コンソーシアムは出版業界におけるICタグの導入を目的とした異業種による研究団体。出版社、書店、ITベンダー、ICタグ・ベンダーなど81社が参加した。

 東京・音羽にある講談社本社で開かれた設立総会には、出版社やICタグ・ベンダーから100人以上の関係者が出席した。幹事役を務める集英社の奥脇三雄雑誌販売部長や講談社の永井祥一営業企画室部次長などが活動内容や今後の計画を説明した。奥脇部長は説明の中で「万引きの防止を含めてICタグの可能性を見極めたい」と発言した。ICタグ関連の団体のなかで「万引き防止」という狙いを明言したのは、同コンソーソアムが初めて。

 コンソーシアムは4月から本格的に活動を開始する。約1年かけてICタグの導入可否や導入時の効果などを調査する。実証実験に踏み切るかどうかは、それから検討する。

栗原 雅=日経コンピュータ