ベリタスソフトウェアの木村裕之社長 ベリタスソフトウェアは4月11日から、ストレージ管理ソフト「VERITAS Foundation Suite 2.0」のLinux版を出荷する。また6月までに、クラスタリング・ソフトの「VERITAS Cluster Server」のLinux版を提供する。

 Foundation Suiteは、ストレージの性能管理やディスク容量の管理、データ・リカバリなどの機能を備えるソフトウエア群。これまでWindows版とSolaris版を提供していた。Linux版の製品名は「VERITAS Foundation Suite 2.0 for Linux」である。

 ベリタスの木村裕之社長(写真)は、「今年後半にはLinuxを使った基幹系システムが増え始める。そのチャンスを逃さないために、今がLinux向けの製品を出荷すべき時期と判断した」と、Linux版投入の理由を説明する。

 世界のストレージ管理ソフト業界で圧倒的なトップ・シェアを誇る同社がLinux市場に進出したことは大きい。レッドハットの平野正信代表取締役は、「ベリタスの参入により、基幹系システムなどにもLinuxが広がっていく端緒になる」と期待する。

 ベリタスは今後、ユーザー企業がLinuxを使ったシステムを構築しやすくするための製品開発や施策で、他ハード・メーカーやミドルウエア・ベンダーと提携していくことを検討中だ。木村社長は、「包括提携ではなく、製品別、ユーザー企業の業種別など対象を絞って(同社のLinux向け製品を)売り込んでいきたい」と語る。