ノーテルネットワークスは3月6日、企業向けのレイヤー2スイッチの新製品「BayStack 460-24T-PWR パワー・オーバー・イーサネット・スイッチ(写真)」の出荷を開始した。

 この製品の特徴は、接続したIP電話機に対して、普通のLANケーブル経由で電源を供給できること。この機能は、近く制定されるIEEEの802.3af規格に準拠しているので、ノーテル製以外のIP電話機を接続した場合でも電源を供給できる。LANケーブルから電源を供給できるスイッチはこれまでもあったが、ほとんどの場合、接続できるIP電話機がスイッチと同じベンダーの製品に限られている。

 どのポートに優先的に電源を供給すべきかという順位を3段階までつけることが可能である。パソコンやサーバーなども接続はできるが、その場合は電源供給を行わない。LANケーブルを接続した時点で、電源を供給すべき機器かどうかを自動的に判断する。

 基本機能としては、10BASE-T/100BASE-TX向けのポートを24個搭載する。拡張モジュールを使うことで、ギガビット・イーサネット向けのポートを2個追加できる。映像データや電子メールのデータといったようなデータ種類ごとに4段階の優先順位を付け、順位の高いデータを優先的に送信するといった優先制御機能を持つ。

 価格は53万円。IP電話機側にLANケーブルから電源をとる機能が必要だが、NECや仏アルカテル、米シスコシステムズ、米アバイアなど多数のベンダー製品で接続が確認できている。ノーテルは従来、通信キャリア向けの通信機器を得意としていたが、近年は企業向けのスイッチ製品に力をいれている。

(鈴木 孝知=日経コンピュータ)