マイクロソフト日本法人は2月28日、サーバー向けOS「Windows 2000 Server」の値下げキャンペーンを正式に発表した(詳細は同社Webサイトを参照)。今年5月末に出荷が予定されている「Windows Server 2003」の見込み客を早い段階から獲得するのが狙い。キャンペーンの名称は、「Windows Server 2003 バージョンアップ優待キャンペーン」に決まった。

 値下げの期間は、既報の通り3月1日から5月末まで。「Windows 2000 Server」自体の値下げ幅も既報の通り25%から28%(参考価格による比較)。対象となるライセンスは、サーバーの台数ごとに課金する「サーバー ライセンス」と、サーバーに接続するクライアント数で課金する「クライアント アクセス ライセンス(CAL)」の両方。それぞれにアップグレード用のオプション・ライセンス「ソフトウェア アシュアランス(SA)」をセットにした形でのキャンペーン価格となる。

 SAは契約期間内のアップグレードが何回でも可能なため、「Windows Server 2003へのアップグレード権付き」となるロジックだ。Windows Server 2003の出荷時には、特別に同OSのディスク・キットとマニュアルがマイクロソフトから無償で送付される。

 値下げの例を示すと、一般的な「オープン ライセンス」の最小購入単位の場合、「13万4000円(1サーバーとSA)+2万6500円(5CALとSA)=16万500円」となる。通常価格は21万5900円なので、この組み合わせの場合は約27%安く購入できる。

 また、「Windows 2000 Server」と「Windows Server 2003」のライセンス(1サーバー+5CAL)をそれぞれパッケージ製品で購入する場合と、今回のキャンペーンを利用する場合を比べると、パッケージ価格では36万円のところ、約65%引きの16万1500円で購入できる。

 本誌は2月24日のWebニュースで「企業向けのすべてのライセンスが値下げの対象となる」と報じたが、今回のマイクロソフトのリリースには、対象となるライセンスに大企業向けの「エンタープライズ アグリーメント(EA)」が入っていない。この点について同社広報は「EAに関しては、お問い合わせに応じて個別に対応させていただく」としており、事実上、値下げをする模様である。

井上 理=日経コンピュータ

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